唯一、特別な(珍しい?)治療といえば、臍ヘルニア、いわゆる出べその綿球圧迫療法でしょうか。長崎の小児科ではあまり実施されていないのですが、小児外科の先生方を中心に徐々に普及しています。
現在でも教科書には出べそは何もしなくても大部分は1歳までに自然に治まると書かれています。しかし一部の人は治らずに手術をしたり、治ってもおヘソに弛みが残ったりします。
今のところ私の経験では綿球圧迫療法をすると比較的綺麗に治まって、皮膚のたるみも気になることはありませんでした。
綿球圧迫療法はその名の通り出べそを綿球で圧迫して、防水透湿性のテープで押さえるだけの治療法です。早い人は2週間、きのこのような大きな出べそでも3ヶ月ほどで治まることが多いようです。
本当に効いているのか、自然に治まっているだけでは?と聞かれることがあるのですが、これを厳密に証明するのは大変難しい問題です。
ですが、出べそが治ったので圧迫をやめたところ、数日後大泣きした拍子に出べそが再発してしまった方が今までにお二人いらっしゃいます。再開すると再び治ったので、やはり圧迫療法に効果があったのだろうと思います。
出べそが気になる方で、綿球圧迫療法を試してみたい方がいらっしゃれば6月1日以降に受診していただければ対応できます。
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